遺 書

君に会えて本当に良かったと思っている。
笑う事を憶えて、
雪の暖かさを知り、
夢物語だと知りながら、
終わりは来ないような気がしていた。

飾り気の無い部屋で、途切れ途切れのヒコーキ雲を追った。
まるでそれは、永遠に続く道のようで、
本当に倖せだったから、
例えば、今僕が空に消えても、
その欠片は残るだろう。
ずっとずっと持っていて。


忘られぬ悲しみとともに。