泡沫の世


夜空の下で笑うあなたを
思い出すことが怖い
痛みも悲しみもすでに
ここにはないのに

いつまでもここにいることはできない
残った傷跡は消えなくても
きっといつか
あなたの笑顔を描ける日がくるから

どのくらい時間が経てば
あなたの優しさを
思い出すことができるだろう
塗り潰すことしかできなかった僕は

全て忘れてしまえば
きっと生きられるのに